スーパーステンレス904L/N08904 板・管・棒・鍛造

904L の炭素含有量は非常に低いため (最大 0.020%)、一般的な熱処理および溶接の場合、炭化物の析出はありません。これにより、熱処理や溶接後に通常発生する粒界腐食のリスクがなくなります。クロム、ニッケル、モリブデンの含有量が高く、銅が追加されているため、904L は硫酸やギ酸などの還元環境でも不動態化できます。ニッケル含有量が高いと、活性状態での腐食速度も低下します。濃度範囲が 0 ～ 98% の純粋な硫酸では、904L の動作温度は摂氏 40 度にもなります。0~85%の濃度範囲の純粋なリン酸では、その耐食性は非常に良好です。湿式法で製造される工業用リン酸は、不純物が耐食性に大きく影響します。リン酸の中でも904Lは通常のステンレスよりも耐食性に優れています。強力な酸化性硝酸では、904L はモリブデンを含まない高度に合金化された鋼種よりも耐食性が低くなります。塩酸では、904L の使用は 1 ～ 2% の低濃度に制限されます。この濃度範囲で。904Lの耐食性は、従来のステンレス鋼より優れています。904L 鋼は、孔食に対して高い耐性があります。塩化物溶液中での隙間腐食に対する耐性も非常に優れています。904L のニッケル含有量が高いため、ピットや隙間の腐食速度が低下します。通常のオーステナイト系ステンレス鋼は、60°C を超える温度で塩化物が豊富な環境で応力腐食を受けやすい可能性があり、この鋭敏化はステンレス鋼のニッケル含有量を増やすことで減らすことができます。ニッケル含有量が高いため、904L は塩化物溶液、濃水酸化物溶液、および硫化水素が豊富な環境での応力腐食割れに対して非常に耐性があります。